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タニタ調べ 在宅時のエアコン使用状況 「就寝中にエアコンは使用しない」は1割強

熱中症に関する意識・実態調査2023

株式会社タニタ

健康総合企業のタニタは、今年で5回目(※)となる「熱中症に関する意識・実態調査2023」を実施し、その集計結果を公開しました。この調査はインターネットリサーチにより2023年6月14日-6月15日の2日間、全国の15歳以上の男女(1,000名)を対象に行ったものです。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)
※それぞれの調査時期は次のとおりです。なお、経年比較の際は調査実施時期が異なる点にご留意ください。
第1回:2019年5月23日-5月24日 / 第2回:2020年6月5日-6月8日 /
第3回:2021年6月29日-7月1日 / 第4回:2022年8月5日-8月8日


[調査結果]

第1章 熱中症の危険性に対する意識と“暑さ指数(WBGT)”・“熱中症警戒アラート”に対する認知

  • 熱中症を意識するとき TOP2は「屋外でスポーツ・運動をしているとき」「屋外のイベントに参加しているとき」
    「屋外でスポーツ・運動をしているとき」は昨年から4.1ポイント上昇

全国の15歳以上の男女1,000名(全回答者)に、熱中症を意識するのはどのようなときかを聞いたところ、「屋外でスポーツ・運動をしているとき」(44.0%)が最も高くなりました。屋外でからだを動かし、発汗を伴う活動をしている状況で、熱中症を意識する人が多いようです。次いで高くなったのは、「屋外のイベント(フェスなど)に参加しているとき」(29.4%)、「屋外(公園、遊園地、プール・海など)で遊んでいるとき」(26.6%)、「スポーツ観戦をしているとき」(21.3%)、「屋内でスポーツ・運動をしているとき」(19.4%)でした。

昨年(2022年)の調査結果と比較すると、「屋外でスポーツ・運動をしているとき」(2022年39.9%、2023年44.0%)は4.1ポイント上昇、「屋外のイベント(フェスなど)に参加しているとき」(2022年25.9%、2023年29.4%)は3.5ポイント上昇しました。2023年5月に新型コロナウイルス感染症の法律上の分類が5類に移行となるなど、新型コロナ対策が新たな段階を迎えたことに伴い、屋外でのスポーツ活動やイベントが再開され、屋外での活動で熱中症を意識する機会が増加したのではないでしょうか。



  • 熱中症を意識するようになったきっかけ 1位「熱中症に関するニュースを見た」

熱中症を意識することがある人(820名)に、熱中症を意識するようになったきっかけを聞いたところ、「熱中症に関するニュースを見た」(48.9%)が突出して高くなりました。テレビやインターネットのニュースで、熱中症の発生状況や注意点などを見聞きする機会が増え、熱中症の予防・対策を考えるようになった人が多いのではないでしょうか。次いで高くなったのは、「昨年の夏が酷暑だった」(29.3%)、「熱中症に関する注意を呼びかけられた」(24.0%)、「熱中症警戒アラートを耳にするようになった」(21.2%)、「自身が熱中症になった」(14.9%)でした。熱中症警戒アラートをきっかけに、熱中症を意識するようになった人は少なくないようです。

昨年(2022年)の調査結果と比較すると、「新しい生活様式での熱中症が話題になっていた」(2022年22.8%、2023年11.2%)は11.6ポイント下降しました。



  • 熱中症警戒アラートの認知率は77.8%
  • 暑さ指数(WBGT)の認知率は51.5%、昨年から4.5ポイント上昇

環境省と気象庁が発表している“熱中症警戒アラート”は、熱中症の危険性が極めて高くなると予測された場合に、熱中症を予防するための行動を促すための情報です。2020年7月に関東甲信地方で、2021年4月には全国で運用が開始されました。発表の基準として、“暑さ指数”(WBGT)が用いられます。

全回答者(1,000名)に、熱中症警戒アラートを知っていたかを聞いたところ、「名前は聞いたことがあった」は46.1%、「どのようなものか知っていた」は31.7%で、認知率は77.8%となりました。他方、「知らなかった」は22.2%でした。

過去の調査と比較すると、認知率は2021年63.0%、2022年77.7%、2023年77.8%と、一昨年から昨年にかけて14.7ポイントの大幅上昇となったのに対し、昨年から今年は横ばいで推移しました。



暑さ指数(WBGT)は、気温・湿度・輻射熱を取り入れた指標で、黒球温度、湿球温度、乾球温度の測定値から算出します。

暑さ指数(WBGT)を知っていたかを聞いたところ、「名前は聞いたことがあった」は37.0%、「どのような指標か知っていた」は14.5%で、認知率は51.5%となりました。他方、「知らなかった」は48.5%でした。

過去の調査結果と比較すると、認知率は昨年と比べて4.5ポイント上昇(2022年47.0%、2023年51.5%)し、2019年からの5年間で、認知率は9.5ポイント上昇しました。「どのような指標か知っていた」は2年連続の上昇(2021年11.6%、2022年13.1%、2023年14.5%)となりました。暑さ指数(WBGT)に対する認知と理解が年々進んでいる実状が明らかになりました。



  • 「熱中症警戒アラートが発表された際に予防行動を取ったことがある」熱中症警戒アラート理解者の8割強
  • 熱中症警戒アラート発表時に取ったことがある予防行動 1位「喉が渇く前に水分補給をした」2位「外出を控えた」
  • “熱中症特別警戒アラート”が新設されることの認知率は44.1%

熱中症警戒アラートでは、熱中症への注意を促す呼びかけとともに、対象都道府県内の観測地点ごとの暑さ指数(WBGT)の予測値や予想最高気温の値、具体的に取るべき熱中症予防行動が併せて発表されます。

熱中症警戒アラートがどのようなものか知っていた人(317名)に、熱中症警戒アラートが発表された際に取ったことがある予防行動を聞いたところ、「喉が渇く前に水分補給をした」(55.5%)が最も高くなりました。喉の渇きを自覚した時点で、からだは脱水症状を起こし始めているといわれています。喉が渇く前から意識的に水分をとることの必要性について、理解している人が多いようです。次いで高くなったのは、「外出を控えた」(38.5%)、「いつもより積極的にエアコンを使用した」(37.5%)、「涼しい服装にした」(31.5%)、「家族に熱中症に気をつけるように声掛けをした」(24.6%)でした。熱中症警戒アラートが発表された際に熱中症予防行動を取ったことがある人の割合は82.6%となり、熱中症警戒アラートを理解している人の大多数が、予防行動を実践している実態が明らかになりました。



2023年4月、改正気候変動適応法が成立し、年々深刻化する熱中症への対策として、従来の熱中症警戒アラートより一段上の“熱中症特別警戒アラート”が新設されることとなりました。2024年夏からの運用開始に向けて発表基準などの検討が進められています。

全回答者(1,000名)に、“熱中症特別警戒アラート”が新設されることを知っていたかを聞いたところ、「名前は聞いたことがあった」は31.5%、「どのようなものか知っていた」は12.6%で、認知率は44.1%となりました。



  • 熱中症予防のために気にしているもの 屋内・屋外ともに「気温」が1位
  • 4人に1人が「屋外にいるとき熱中症予防のために熱中症警戒アラートを気にしている」と回答
  • 屋外にいるとき熱中症予防のために「暑さ指数(WBGT)」を気にしている人の割合は2021年から7.9ポイント上昇

全回答者(1,000名)に、熱中症にならないために気にしている(注意を払っている)ものを聞いたところ、≪屋内にいるとき≫では「気温」(51.0%)が最も高くなり、「自身の体調」(42.2%)、「湿度」(33.6%)、「天気(晴れ・曇り・雨など、気温や湿度を除く)」(28.0%)、「自身の行動(激しい運動は避ける、など)」(22.1%)と続きました。「熱中症警戒アラート」(15.2%)や「暑さ指数(WBGT)」(9.3%)は1割から1割半にとどまりました。

≪屋外にいるとき≫では「気温」(55.3%)と「日差し」(53.5%)が特に高くなり、「自身の体調」(45.6%)、「天気(晴れ・曇り・雨など、気温や湿度を除く)」(45.1%)、「自身の行動(激しい運動は避ける、など)(31.7%)と続きました。「熱中症警戒アラート」(24.6%)は4人に1人が気にしていると回答し、屋外で過ごす際、熱中症警戒アラートの発表状況に注意を向けている人は少なくないようです。



過去3年間の調査結果を比較すると、「暑さ指数(WBGT)」を気にしている人の割合は、≪屋内にいるとき≫では5.3ポイント上昇(2021年4.0%、2022年4.4%、2023年9.3%)、≪屋外にいるとき≫では7.9ポイント上昇(2021年5.9%、2022年6.4%、2023年13.8%)しました。また、「熱中症警戒アラート」を気にしている人の割合は、≪屋内にいるとき≫では7.9ポイント上昇(2021年7.3%、2022年12.4%、2023年15.2%)、≪屋外にいるとき≫では15.0ポイント上昇(2021年9.6%、2022年21.2%、2023年24.6%)しました。熱中症警戒アラートや、その基準となる暑さ指数(WBGT)に対する意識の高まりがうかがえる結果となりました。



  • 熱中症の危険度を判断するための情報源 1位「テレビの天気予報」
    「天気予報サイト」「ポータルサイトの天気情報」は昨年から大幅上昇

全回答者(1,000名)に、どのような情報から熱中症の危険度(その日の熱中症のなりやすさ)を判断しているかを聞いたところ、「テレビの天気予報」(46.4%)が最も高くなり、「天気予報サイト(アプリ含む)」(32.3%)、「熱中症警戒アラート」(22.8%)、「ポータルサイトの天気情報(アプリ含む)」(22.4%)、「身の回りの計測器(温度計、温湿度計、熱中症指数計など)」(11.7%)と続きました。

昨年(2022年)の調査結果と比較すると、「テレビの天気予報」(2022年65.3%、2023年46.4%)は18.9ポイント下降した一方、「天気予報サイト(アプリ含む)」(2022年23.2%、2023年32.3%)は9.1ポイント上昇、「ポータルサイトの天気情報(アプリ含む)」(2022年14.2%、2023年22.4%)は8.2ポイント上昇しました。Webサイトやアプリを利用して、知りたい日時・場所の天気予報を検索したり、外出先で天気予報にアクセスしたりして、熱中症のリスクに関する情報を得ている人が多いのではないでしょうか。



  • 「公共施設や人が集まる場所において、地点ごとに熱中症の危険度がわかるようにしてほしい」8割

熱中症の危険度は、天気や気温以外に日差しや風通しなどの条件に影響を受け、ごく近い地点であっても大きく変わります。

全回答者(1,000名)に、公共施設(学校・市民グランド・体育館・公民館・公園など)や人が集まる場所において、地点ごとに熱中症の危険度がわかるようにしてほしいと思うかを聞いたところ、「非常にそう思う」が28.0%、「ややそう思う」が52.8%で、合計した『そう思う(計)』は80.8%となりました。

居住エリア別にみると、『そう思う(計)』と回答した人の割合は東海(89.1%)が最も高くなり、九州・沖縄(84.2%)、関東(83.3%)が続きました。



第2章 熱中症の症状と熱中症対策

  • 「熱中症について学んだことがある」4割強、10代では6割半
  • 熱中症の症状だと思うもの 「ひきつけ」「皮膚の異常」「筋肉痛」は2割未満にとどまる

熱中症の症状や対応・処置に関する知識について質問しました。


全回答者(1,000名)に、熱中症について(症状や対応・処置などを)学んだことがあるかを聞いたところ、「ある」は42.9%、「ない」は57.1%となりました。

年代別にみると、熱中症について学んだことがある人の割合は、若い年代ほど高い傾向がみられ、10代では65.1%となりました。



熱中症の症状だと思うものを聞いたところ、「めまい・立ちくらみ」(52.5%)が最も高くなり、「からだのだるさ」(47.3%)、「吐き気・おう吐」(44.9%)、「体温の上昇」(44.2%)、「頭痛」(43.5%)と続きました。「ひきつけ」(19.4%)や「皮膚の異常(赤く乾いているなど)」(15.8%)、「筋肉痛」(12.1%)は2割未満にとどまり、熱中症の症状だと思っていない人が多い実状が明らかになりました。



  • 「熱中症になったという自覚がある」3割、10代男性では4割強
  • 「暑さによって引き起こされたからだの不調を自覚したことがある」7割半、30代・40代女性では8割半

では、実際に熱中症になった経験がある人や、暑さによるからだの不調を経験した人はどのくらいいるのでしょうか。


全回答者(1,000名)に、自身が熱中症になったことがあるかを聞いたところ、「ある」は29.1%、「ない」は70.9%となり、“熱中症になった”という自覚がない人が多数でした。

性年代別にみると、熱中症になったという自覚がある人の割合は、10代男性(41.0%)が最も高くなり、10代女性(39.8%)、20代男性(36.1%)が続きました。



また、“暑さによって引き起こされたからだの不調”を自覚したことがあるかを聞いたところ、「ある」は75.2%となりました。“熱中症になった”という自覚がある人は3割だったのに対し、暑さによる不調を自覚した人は7割半にのぼることが明らかになりました。

性年代別にみると、“暑さによって引き起こされたからだの不調”を自覚したことがある人の割合は、すべての年代で男性より女性のほうが高く、30代女性と40代女性(いずれも85.7%)が最も高くなりました。



  • 実は熱中症だった? 熱中症の自覚がない人の7割弱が「暑さによるからだの不調を自覚したことがある」と回答
  • 暑さによるからだの不調で自覚したことがあるもの 1位「からだのだるさ」2位「めまい・立ちくらみ」

熱中症になったことがないと回答した人(709名)に、“暑さによって引き起こされたからだの不調”で自覚したことがあるものを聞いたところ、「からだのだるさ」(32.6%)や「めまい・立ちくらみ」(24.8%)、「顔のほてり」「頭痛」(いずれも24.5%)、「汗のかき方の異常(汗が止まらない、または、全く汗をかかない)」(20.3%)といった回答が上位に挙がり、何らかの不調を自覚したことがある人の割合は67.1%でした。

熱中症になった自覚がない人でも、熱中症が疑われる何らかの不調を感じた経験のある人が多く、無自覚のうちに熱中症になっていた、またはなりかけていた可能性があります。熱中症の症状について正しく理解し、症状を自覚した際には、重症化を防ぐための行動を適切に取れるようにすることが望まれます。



  • 「マスク着用時にマスクによる暑さで具合が悪くなったことがある」10代女性では半数以上
  • 「熱中症にならない自信がある」2割、10代男性では3割弱

全回答者(1,000名)に、マスク着用時にマスクによる暑さで具合が悪くなったことはあるかを聞いたところ、「ある」は36.9%、「ない」は63.1%となりました。“マスク熱中症”が疑われる症状を感じたことがある人は少なくないようです。

性年代別にみると、マスク着用時にマスクによる暑さで具合が悪くなったことがある人の割合は、男女とも若年層で高い傾向がみられ、10代女性(51.8%)では半数以上となりました。



また、“熱中症にならない”という自信があるかを聞いたところ、「ある」は20.5%、「ない」は79.5%となりました。

性年代別にみると、“熱中症にならない”という自信がある人の割合は、すべての年代で女性より男性のほうが高く、10代男性(27.7%)が最も高くなりました。

“自分は熱中症にならない”と思い込んで十分な対策を取っていない場合、熱中症になる危険性が高まります。自分の健康状態を過信せず、熱中症に関する正しい情報や知識に基づいて行動することが重要です。



  • 「熱中症になったときの対応・処置を知っている」5割半、10代では6割半
  • 熱中症になったときの対応・処置で知っているもの 「脇の下を冷やす」「塩分補給」がTOP4にランクイン
    「手を冷やす」「足を高くして休む」の認知率は対応・処置を知っている人でも3割未満にとどまる

次に、熱中症になったときの対応・処置について質問しました。

全回答者(1,000名)に、熱中症になったときの対応・処置を知っているかを聞いたところ、「知っている」は55.8%、「知らない」は44.2%となりました。

年代別にみると、熱中症になったときの対応・処置を知っている人の割合は、10代(64.5%)が最も高くなりました。



熱中症になったときの対応・処置を知っていると回答した人(558名)に、熱中症になったときの対応・処置で知っているものを聞いたところ、「風通しのよい日かげに移動する」(64.2%)が最も高くなり、「涼しい室内に移動する」(62.9%)、「脇の下を冷やす」(62.5%)、「塩分を補給する」(62.2%)、「回復するまで安静にする」(58.2%)と続きました。他方、「手を冷やす」(27.4%)や「足を高くして休む」(26.0%)は3割未満にとどまりました。手のひらを冷やすことによる効果や、休む際の姿勢について認知している人は少ないようです。



  • 「暑い時期に熱中症対策を行っている」74.3%
  • 実践している熱中症対策 TOP3は「水分をこまめにとる」「冷却グッズを使用」「塩分補給」

続いて、熱中症対策について質問しました。


全回答者(1,000名)に、暑い時期に熱中症対策を行っているかを聞いたところ、「行っている」は74.3%、「行っていない」は25.7%となりました。

過去の調査結果と比較すると、暑い時期に熱中症対策を行っている人の割合は昨年から6.0ポイント下降(2022年80.3%、2023年74.3%)し、一昨年(2021年74.1%)と同水準となりました。



暑い時期に熱中症対策を行っている人(743名)に、実施している対策を聞いたところ、「水分をこまめにとる」(75.9%)が最も高くなり、「冷却グッズ(冷却タオル、冷却スプレーなど)を使用」(46.0%)、「塩分補給をする」(43.5%)、「涼しい服装をこころがける」(41.5%)、「暑いときはこまめに休憩をとる」(40.2%)と続きました。また、「人と十分な距離があるときはマスクをはずす」は19.2%となり、5人に1人がマスク熱中症の予防対策を取っていることがわかりました。

昨年(2022年)の調査結果と比較すると、「塩分補給をする」(2022年36.6%、2023年43.5%)は6.9ポイント上昇しました。発汗により体内の水分だけでなく塩分やミネラルも失われるため、熱中症予防にあたっては、水分と一緒に塩分をとることが大切です。熱中症対策のために塩分補給を心がける人は増えているようです。



  • 暑さをしのぐために利用したことがある施設 1位「スーパー・コンビニ」2位「カフェ・喫茶店」3位「大型商業施設」

全回答者(1,000名)に、これまでに、暑さをしのぐために利用したことがある施設を聞いたところ、「スーパー・コンビニ」(47.8%)が最も高くなりました。暑さから身を守るために、身近な商業施設で涼をとった経験のある人が多いようです。次いで高くなったのは、「カフェ・喫茶店」(37.6%)、「大型商業施設 」(32.6%)、「図書館」(21.2%)、「ファミリーレストラン」(20.4%)でした。

男女別にみると、「カフェ・喫茶店」(男性29.4%、女性45.8%)は、男性と比べて女性のほうが16.4ポイント高くなりました。

年代別にみると、10代では「駅」(21.7%)と「学校」(33.1%)が全体と比べて10ポイント以上高くなりました。



  • “クーリングシェルター”の仕組みが導入されることの認知率は3割にとどまる
  • “クーリングシェルター”にしてほしい施設 1位「スーパー・コンビニ」2位「大型商業施設」3位「カフェ・喫茶店」

2023年4月に成立した改正気候変動適応法では、冷房設備などの要件を満たす施設を、市町村長が“クーリングシェルター(避暑施設)”に指定できることが定められました。クーリングシェルターに指定された施設は、熱中症特別警戒アラートが発表された場合に一般開放されます。

全回答者(1,000名)に、“クーリングシェルター(避暑施設)”の仕組みが導入されることを知っていたかを聞いたところ、「名前は聞いたことがあった」は20.9%、「どのようなものか知っていた」は9.2%で、認知率は30.1%でした。他方、「知らなかった」は69.9%で、クーリングシェルターについて認知していない人が大半を占める結果となりました。

熱中症特別警戒アラートが新設されることを知っていた人(441名)についてみると、認知率は59.9%でした。



“クーリングシェルター(避暑施設)”にしてほしいと思う施設を聞いたところ、「スーパー・コンビニ」(38.8%)が最も高くなりました。普段の買い物で訪れる機会が多い施設をクーリングシェルターに指定してほしいと考える人が多いようです。次いで高くなったのは、「大型商業施設」(34.8%)、「カフェ・喫茶店」(29.8%)、「図書館」(25.3%)、「ファミリーレストラン」(23.7%)でした。

年代別にみると、10代では「学校」(34.9%)、60代以上では「大型商業施設」(45.2%)が全体と比べて10ポイント以上高くなりました。



第3章 今夏の活動変化予想とマスク着用状況

  • 今夏の活動変化予想 「今夏、屋外で遊ぶことが増えると思う」10代男性の3割強
  • 「今夏、スポーツ観戦に行くことが増えると思う」10代男性の2割

全回答者(1,000名)に、今夏の活動変化の予想について質問しました。


今夏の自身の活動機会について、昨年の夏より増えると思うか、減ると思うかを聞いたところ、≪屋外(公園、遊園地、プール・海など)で遊ぶこと≫では「増える」は16.2 %、「変わらない」は66.2%、「減る」は17.6%となりました。

性年代別にみると、「増える」と回答した人の割合は、10代男性(31.3%)が最も高くなりました。



≪スポーツ観戦に行くこと≫では「増える」は10.3 %、「変わらない」は72.2%、「減る」は17.5%となりました。

性年代別にみると、「増える」と回答した人の割合は、10代男性(19.3%)と20代男性(18.1%)が特に高くなりました。



  • 「今夏、屋外でスポーツ・運動をすることが増えると思う」10代男性の3割
  • 「今夏、屋内でスポーツ・運動をすることが増えると思う」10代男性の2割強

≪屋外でスポーツ・運動をすること≫では「増える」は12.1%、「変わらない」は68.4%、「減る」は19.5%となりました。

性年代別にみると、「増える」と回答した人の割合は、10代男性(30.1%)では3割に達しました。



≪屋内でスポーツ・運動をすること≫では「増える」は10.6%、「変わらない」は72.8%、「減る」は16.6%となりました。

性年代別にみると、「増える」と回答した人の割合は、男女とも10代(10代男性21.7%、10代女性18.1%)で高くなりました。



  • 「今夏、屋外のイベントに参加することが増えると思う」10代の2割強
  • 「今夏、屋内のイベントに参加することが増えると思う」10代女性・20代女性の4人に1人以上

≪屋外のイベント(フェスなど)に参加すること≫では「増える」は11.2 %、「変わらない」は70.9%、「減る」は17.9%となりました。

性年代別にみると、「増える」と回答した人の割合は、男女とも若年層で高く、10代男性(21.7%)、10代女性(22.9%)では2割を超えました。



≪屋内のイベント(コンサート・展示会・即売会など)に参加すること≫では「増える」は14.7%、「変わらない」は70.5%、「減る」は14.8%となりました。

性年代別にみると、「増える」と回答した人の割合は、20代女性(26.5%)が最も高くなり、10代女性(25.3%)、10代男性(24.1%)が続きました。

新型コロナウイルス感染症の5類移行を受け、イベントの開催制限撤廃の動きが広がり、参加の機会が増えると考えている10代女性・20代女性は少なくないようです。



  • 夏のマスク着用実態 「夏になってもマスクの着用を続けている」5割半、「猛暑日でもマスクを着用している」約5割、「屋外で人と十分な距離が確保できる場合もマスクを着用している」4割、「夏に外で運動をする際もマスクを着用している」約3割
  • 「猛暑日でもマスクを着用している」は昨年から31.7ポイント下降

続いて、夏のマスク着用について質問しました。


全回答者(1,000名)に、夏のマスク着用の実態について、自身にどの程度あてはまるかを聞いたところ、≪夏になってもマスクの着用を続けている≫では『あてはまる(計)』(「非常に」と「やや」の合計、以下同様)は56.4%となりました。2023年3月13日以降、マスク着用は個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断が基本となったものの、半数以上の人は夏でもマスク着用を続けている実態が明らかとなりました。周囲に感染を広げないようにするためにマスクを着用することは望ましい感染対策となる一方で、暑い時期にマスクの着用を続けると“マスク熱中症”のリスクが高まるおそれがあります。そのため、感染対策と熱中症対策をバランスよく行うことが大切です。また、≪猛暑日でもマスクを着用している≫では『あてはまる(計)』は47.4%、≪屋外で人と十分な距離が確保できる場合もマスクを着用している≫では39.4%、≪夏に外で運動(ウオーキング・ジョギングなど)をする際もマスクを着用している≫では27.0%となりました。

年代別にみると、≪夏になってもマスクの着用を続けている≫と≪猛暑日でもマスクを着用している≫では50代(順に67.5%、57.2%)がそれぞれ最も高くなりました。



昨年(2022年)の調査結果と比較すると、『あてはまる(計)』と回答した人の割合は、≪夏になってもマスクの着用を続けている≫では27.9ポイント下降(2022年84.3%、2023年56.4%)、≪猛暑日でもマスクを着用している≫では31.7ポイント下降(2022年79.1%、2023年47.4%)、≪屋外で人と十分な距離が確保できる場合もマスクを着用している≫では17.3ポイント下降(2022年56.7%、2023年39.4%)、≪夏に外で運動(ウオーキング・ジョギングなど)をする際もマスクを着用している≫では14.4ポイント下降(2022年41.4%、2023年27.0%)と、いずれも大幅に下降する結果となりました。マスク着用は個人の判断が基本となったことを受け、自身の健康状態やマスク熱中症のリスクなどを踏まえてマスクを着用するかどうかを決めるようになった人が増えているのではないでしょうか。



  • 「今夏、自身の子どもが屋外で遊ぶことが増えると思う」小学生と中学生の親では3割半
  • 「今夏、自身の子どもが体育祭・運動会の練習をすることが増えると思う」中学生の親では4割
  • 「今夏、自身の子どもが部活動の練習をすることが増えると思う」中学生の親では4割
  • 「子どもは体育の授業ではマスクをはずしたほうがいいと思う」中学生の親では9割

小学生~高校生の子どもがいる人(155名)に、今夏の子どもの活動変化とマスク着用について質問しました。


今夏の自身の子ども(※)の活動機会について、昨年の夏より増えると思うか、減ると思うかを聞いたところ、≪屋外(公園、遊園地、プール・海など)で遊ぶこと≫では「増える」は31.6%、「変わらない」は60.6%、「減る」は7.7%となりました。

子どもの成長段階別にみると、「増える」と回答した人の割合は、小学生の親では34.6%、中学生の親では36.7%と、高校生の親(24.1%)と比べて10ポイント以上高くなりました。


※小学生~高校生の子どもが複数いる場合は、学年が上の子ども



≪体育祭・運動会の練習をする≫では「増える」は28.4%、「変わらない」は62.6%、「減る」は9.0%となりました。炎天下で体育祭や運動会の練習を長時間続けると、熱中症リスクが高まります。練習実施に際しては、暑さ指数を確認した上で、参加者の体力や当日の体調も考慮しながら、練習内容を検討し、適切に水分や塩分の補給をしたり休憩をとったりする機会を設けるなど、十分に配慮することが重要です。

子どもの成長段階別にみると、「増える」と回答した人の割合は、中学生の親(40.8%)が突出して高くなりました。



≪部活動の練習をする≫では「増える」は25.8%、「変わらない」は65.8%、「減る」は8.4%、≪部活動の試合をする≫では「増える」は23.9%、「変わらない」は70.3%、「減る」は5.8%となりました。

子どもの成長段階別にみると、「増える」と回答した人の割合は、≪部活動の練習をする≫と≪部活動の試合をする≫のいずれにおいても中学生の親(順に40.8%、34.7%)が突出して高くなりました。




また、子どもの学校生活に関する意識について、自身の考えにどの程度あてはまるかを聞いたところ、≪子どもは体育の授業ではマスクをはずしたほうがいいと思っている≫では「非常にあてはまる」が58.1%、「ややあてはまる」が27.1%で、合計した『あてはまる(計)』は85.2%となりました。体育の授業中にマスク着用を続けることにより、熱中症リスクが高まることを心配する人が多いのではないでしょうか。

子どもの成長段階別にみると、『あてはまる(計)』と回答した人の割合は、中学生の親(89.8%)が最も高くなりました。



第4章 夏の室内環境とエアコン使用

  • 「夏にエアコンをつけていてもこまめに換気している」4割
  • 夏に室温を28℃以下に保つようにしている人の半数が「エアコンをつけるときは設定温度を28℃にしている」と回答
  • 電気料金の大幅値上げが影響? 「今年の夏は節電を心がけようと思う」7割

夏の室内環境とエアコン使用について質問しました。


全回答者(1,000名)に、夏の室内環境について、自身の状況にどの程度あてはまるかを聞いたところ、≪夏にエアコンをつけていてもこまめに換気している≫では、「非常にあてはまる」が10.0%、「ややあてはまる」が30.8%で、合計した『あてはまる(計)』は40.8%となりました。外気温が高いときに換気を繰り返すと、たとえエアコンがついていたとしても室内温度が上昇してしまい、熱中症のリスクが高まるおそれがあります。そのため、屋内にいるときであっても、温度や湿度に気をつけることが熱中症対策として重要です。



また、≪夏は室内温度を28℃以下に保つようにしている≫では、『あてはまる(計)』は60.5%となりました。



ここで、夏は室内温度を28℃以下に保つようにしている人(2022年635名、2023年605名)についてみると、≪エアコンをつけるときには設定温度を28℃にしている≫で『あてはまる(計)』と回答した人の割合は、2022年48.3%、2023年50.9%と、上昇傾向がみられました。クールビズが目安とする“室温28℃”と“エアコンの設定温度28℃”は同じものではなく、設定温度を28℃に設定しても室温が28℃になるとは限りません。そのことを適切に理解していない人が増えていることがうかがえる結果となりました。



節電に関する意識について、自身の考えにどの程度あてはまるかを聞いたところ、≪今年の夏は節電を心がけようと思う≫では、『あてはまる(計)』は70.6%となりました。2023年6月から電気料金が大幅に値上げされたためか、今年の夏は節電を行おうと考えている人が多いのではないでしょうか。節電を意識するあまり熱中症になってしまうことのないよう、熱中症予防に取り組むことが大切です。

年代別にみると、『あてはまる(計)』と回答した人の割合は、上の年代ほど高い傾向がみられ、50代では78.9%となりました。



  • 在宅時のエアコン使用状況 「就寝中にエアコンは使用しない」は1割強

全回答者(1,000名)に、在宅時のエアコン使用状況を、日中・夜間・就寝中の3つの時間帯ごとに聞きました。

結果をみると、いずれの時間帯においても「室温は関係なく、暑いと感じたときに使用している」(日中34.5%、夜間36.1%、就寝中31.2%)が最も高くなりました。高齢者は温度に対する感覚が弱くなっていることがあるため、暑さを感じてからエアコンを使用し始めるのでは熱中症になるおそれが高くなります。自身の感覚を基準にする一方で、室内の環境にも意識を向け、温度や湿度をこまめに確認することが熱中症を予防する上で大切です。次いで高くなったのは、日中と夜間では「在宅時は常に使用する」(日中21.8%、夜間17.8%)、就寝中では「室温が一定の温度以上になったときに使用している」(15.4%)でした。また、「エアコンは使用しない」は就寝中では13.0%と、日中(8.0%)や夜間(8.1%)と比べて高くなりました。起きているときと比べ、寝ているときはからだの不調などを自覚しにくくなるため、暑い時期には就寝中であっても熱中症リスクが高まります。就寝中にエアコンを使用することは夜間の熱中症対策として有効であるものの、1割強の人はエアコンを使用していない実態が明らかとなりました。



昨年(2022年)の調査結果と比較すると、在宅時にエアコンを使用しない人の割合は、60代以上女性では、日中で7.2ポイント下降(2022年10.8%、2023年3.6%)、夜間で7.3ポイント下降(2022年13.3%、2023年6.0%)、就寝中で6.0ポイント下降(2022年19.3%、2023年13.3%)し、いずれの時間帯においても下降傾向が目立つ結果となりました。60代以上女性では、エアコンの適切な使用が熱中症リスクを軽減するということに対し、理解が広がっているのではないでしょうか。





※参考([性年代別]在宅時のエアコン使用状況)




■調査概要■

調査タイトル:熱中症に関する意識・実態調査2023

調査対象:ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする全国の15歳以上の男女

調査期間:2023年6月14日-6月15日

調査方法:インターネット調査

調査地域:全国

有効回答数:1,000サンプル

実施機関:ネットエイジア株式会社


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